アフター・コロナのホテル新情報をご案内します。
今回、ご紹介するのはタイの2つ星ホテルレストランの代表格
『Mezzaluna』です。
2006年に開業した『タワークラブ アット ルブア&ルブア アット ステートタワー』。通称・ルブア(lebua)は、67階建ての全長247mのステートタワー内にあり、そのルーフトップバー&レストランは、バンコクを旅する人々の想い出を彩る時間を提供しています。
ルブア最大のおもてなしでもある、それらの名店のなかでも、燦然と輝くのはミシュラン2つ星を獲得の『Mezzaluna(メッツァルーナ)』。日本語で「半月」という意味で65階に位置し、タイでミシュランの格付けが始まった初年度2018年よりミシュラン2つ星を唯一7年連続で獲得しルブアの「宝石」とも例えられるモダンフランス料理レストランです。実は、ルブアには『Mezzaluna』と並ぶ2つ星を獲得しているフランス料理『Chef’s Table』もあり、いずれも「ミシュランガイドタイ」発売以降、連続で星をとり続けるタイでは稀有なホテルでもあります。
2023年8月には内装をブラッシュアップしリニューアルオープン。三日月型のダイニングルームは、称号に相応しい気品漂う白と黒のインテリア。窓辺にはバンコクの眺望がパノラマに広がります。光栄なことに『旅を愛する大人のWebマガジン Voyager』は、改装後、早々に初めて取材が許されたメディアとしてお招き頂きました。
さて、このレストランの、もうひとつの宝石ともいえるのが川崎竜喜シェフ。出身地である新潟県産のにいがた村上牛のおいしさをタイに知らしめたといっても過言ではない上、日本各地の食材の豊かさを創作性のある料理に載せて常に発信し続けています。
オープン以来、人気を集めているのが、フランスで学んだ川崎シェフの伝統的なフレンチの手法。そこにキラリと光るのが和のエッセンスと母国の高級食材。それらが世界各国から目指してくる美食家を満足させるばかりかタイ人に向けて新風を吹かせました。
提供する「季節のテイスティングコメニュー」(8,000バーツ++)は、その日のアミューズ+7皿から成り、季節ごとに味わいを変えます。また、1皿が2品からなるイノベーティブスタイル。ボリュームもあり、食の感度が高い欧米人にも支持されるストーリー性があります。
季節感といえば、取材時(2023年8月)に提供されたコース冒頭の料理を例にとるとすだち酢で〆た鯵をさらに青りんご、キュウリ、塩麹でマリネした「すだち酢で〆た縞鯵」。その下にはディルの香りを利かせた爽やかなソース。さらに、すだちとヨーグルトのソルベを添え、清涼感を際立たせています。
先に例に挙げた新潟県産・新潟村上牛は、通年メインにて提供。にいがた村上牛とは、新潟県内で育てられた黒毛和牛。格付等級A-3・B-3以上のものを「にいがた和牛」と呼ぶのですが、新潟県村上市および関川村ならびに胎内市で飼育された格付等級A-4・B-4以上のもののみを「村上牛」とし品質に定評があります。稲わら、乾牧草といった良質な飼料をブレンドして与え、約20ヶ月に渡って育成。鮮やかな色、豊かな風味、サシのとろけるような味わいが魅力です。
川崎シェフのこだわりは細部に亘ります。例えばパンに添えられるボルディエバターは、フランス国内の三ツ星レストランでも愛される最高級のブルターニュ産のバター。そこに香ばしさが際立つ醤油パウダーを加え、日本人には懐かしく、他国の人には新鮮な風味に仕上げています。他、料理の隠し味に、冬に赤い実をつける冬青(そよご)の花の蜂蜜を使うなど、食の出逢いが楽しめるひと時です。
そして、コースの最後を締めくくるのは、フランス人パティシエ、ルーカス・デュマルスキシェフによる数々のデザート。スイーツ好きの別腹を見越して最後のプチフールまで手綱を弛めません。
ルーカスシェフは、パリの『ピエール・ガニェール』を皮切りにフランス、オーストラリアの星付きレストランで研鑽を重ね、日本でも活躍経験のある優秀なシェフです。そんな彼のお菓子をタイでいただくことも口福な体験。ワインのペアリング<8,000 バーツ(7グラス) /5,500バーツ (4グラス)共に++>と合わせてお召し上がりいただくと、より至福となることでしょう。
グルメを極めるタイ旅行の際に、もしくはルブアにお泊りになる際に合わせてご予約いただけますように。
撮影・文:泉美咲月(Satsuki Izumi)
Mezzaluna(65階)
住所:1055 Silom Road, Bangrak, Bangkok Thailand
現地電話番号:+66 2 624 9999(英語対応)
<日本語によるお問い合わせ・予約電話番号>
kudo@lebua.com(日本語対応メールアドレス)
ホテルHP:https://lebua.com
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