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【スパ・トラベラー3】ザ・ペニンシュラ東京 ザ・ペニンシュラ スパ ペディ:マニィ:キュア スタジオ バイ バスティアン ゴンザレス 男のSPA入門

スパトラベラー

究極のスパはホテルにあり。しかしながら未だに日本人男性の利用はまだまだ少ない傾向にあります。それではあまりにももったいない! 男女限らず満喫して頂きたいとVoyagerは考えます。壁を越えた先には心地良い癒しの世界が待っている。いい男は上質なホテルスパを知っている。新たな旅とライフスタイルの提案です。Vol.3はザ・ペニンシュラ東京ザ・ペニンシュラ スパにご案内します。


 

今月のスパ・トラベラー 加藤公貞さん(62歳)

レコード会社の宣伝部に入社後、邦楽・洋楽のミュージシャンのプロモーションに携わる。音楽シーンに関わりつつも独自で麹の研究を重ね、麹を使った製法により旨味深め減塩された純国産生ハム作りに成功する。2010年、食肉加工会社「八ヶ岳食工房」を八ヶ岳山麓に設立。「健康生活」をテーマに無添加食品の製造、販売している。


スパデビューのきっかけにしやすい 爪のケア

本人はストイックを美徳とする面を持ち合わせているせいでしょうか、男性は「癒し」や「美容」に抵抗を感じる傾向があります。またスパで受けられるケアは、せいぜいボディマッサージとフェイシャル程度と思いこんでいる方も少なくありません。実は諸外国の紳士の定番スパメニューといえばネイルケア。この事実を知った途端、貴男が「男がマニュキュアを塗るのか!」「男の癖に!」と驚きの声をあげたとしたら残念ながら日本は各国に大きく遅れをとる美容発展途上国としか言いようがありません。もそも爪、甘皮、加えて手足のマッサージや角質の除去は男女を選びません。多くのホテルスパで外国人男性が爪の手入れを受ける比率はとても高く、施設によっては60~70%のオーダーのある施設もあると聞きます。そうです、他国のビジネスマンにとって指先の手入れは日常なのです。

は顔に続いて注目を浴びがちなところ。ビジネスにおいても握手や名刺交換の場で見られる場所であるのは間違いなく、印象さえも左右します。今月の入門者、加藤公貞さんは食に携わるご職業。生ハムの加工、製造というお仕事柄、衛生に気を配り、作業前にはブラシを使って丹念に手を洗い消毒も怠りません。ただし、それが皮膚や爪に負担をかけ、皮脂を奪い、手荒れの原因を作ることは否めません。さらに加藤さんはご自身で営業・販売を手掛けるため、人前に出る事も少なくありません。命に働いた手を恥じる必要はありませんが、製品をよりおいしく届け、ご自身も快適な日常を送るためになんらかの救済は必要です。そこでこの日、ザ・ペニンシュラ東京ザ・ペニンシュラ スパを訪れました。

指すは2016年に導入されたペディ:マニィ:キュア スタジオ バイ バスティアン ゴンザレスのケアメニューです。その監修者、バスティアン・ゴンザレス氏といえば世界的なポディアトリスト(足医学専門家)。彼が長年の経験と知識、技術により編み出した医学と美容を融合させた特別な手足のケアは熱狂的なファンを持つほどの素晴らしさ。世界13ヵ国のラグジュアリーホテルや高級スパの提携施設のみで提供されており、日本ではここザ・ペニンシュラ東京でしか受ける事ができません。

たちにはまだまだ馴染みが薄いポディアトリストですが、欧米などでは外反母趾やタコ、魚の目、巻き爪といったケアや痛みに対処する足医学専門家がいて、一般人からアスリート、糖尿病患者のケアをおこなっています。マニキュア、ネイルといった言葉は美容をイメージさせがちですが、その陰で爪や指、足の裏などの「ビューティ」にほど遠いトラブルに悩まされている人も多いはずです。は男性にとって毎朝、髭を剃るのは習慣ですが、日々の爪の手入れはどうしているのでしょうか? 加藤さんに伺いました。

「爪の長さは職業柄、短く整えるように心がけています。伸びてきたなと思ったら、ごくごく普通の爪切りでパチンパチンと切り、付いてるヤスリでササっと整える、その程度ですね。冬場は特に荒れるのでメディカルクリームを寝る前に塗るだけ。甘皮の手入れやマッサージの経験もありません。実はスパに来るのも初めてです」

なおさらスパならではご体験もしていただきたいところ。予約の1時間前にチェックインしサーマルスイートのサウナやライフスタイルシャワーを利用。リラクゼーションルームで心身を鎮める時間を持っていただきました。やわらかな間接照明の灯された室内にはサービスのフルーツやドリンクなども用意され、ベッドのヘッドホンで好みの音楽を楽しみながら時を待つことができます。

その場で違いがわかる バスティアン ハンドケア トリートメント

っかりリラックスしたところで施術の開始時刻。ザ・ペニンシュラ スパに在籍する専任のセラピストが担当します。この日、加藤さんを受け持ったのはスタジオマネージャーのブノワ・ペリエ氏。長年に渡って世界各国の店舗を立ち上げ、統括してきた彼は『バスティアン ゴンザレス』には欠かせない存在であり、ここでのスタジオ開業以来、大勢のゲストの手足をいたわり、“幸せ”に導いてきた人物です。

そのブノア氏が加藤さんに施すのはバスティアン ハンドケア トリートメントです。

■バスティアン ハンドケア トリートメント
価格:20,500円(サービス料込み、税別)
詳細:キューティクル(甘皮)と爪のトリートメント、指先から肘までのマッサージ(55分)。
予約・お問い合わせ:03-6270-2299

リートメントルームに入るやいなや、そのオリジナルプロダクト『レベレンス ド バスティアン』と器具の多さに目を見張った加藤さん。無理はありません。ここでは独自のアイテムを使用するばかりではなく、多くのネイルサロンとは一線を画す手法を提唱しています。たとえば余分な皮膚まで取り除いてしまうおそれのある、手足をお湯に浸してやわらかくしておこなう甘皮のケアの仕方は用いません。まずは乾いた皮膚に触れ観察することから始め、それぞれに適した、オーダーメイドのようなハンドケアを行いのです。た魚の目やタコを外科用のメスを使って取り除くなど、日頃手足のケアに慣れた女性でさえも受けたことのない手法が繰り出されます。


具や工程が多いからといっても、その仕事はけっして機械的でもありません。爪やすりは滑らかに削ることができるガラス製。さらに刺激となる研磨は最低限に抑え、
セーム皮を使った爪磨き器具『ナチュラル ホーン』を使って磨きあがるため、爪が薄くなりすぎる恐れも極力回避でき結果的に変色や変形も防ぐといいます。先を整えるのも器具とマシーンと二段階を経て丁寧に行われます。そして爪を切り、甘皮を整えた辺りの開始早々に指先の変化を目撃することになります。

「とにかく驚きました。土色だった手が指先からピンク色に変わり始めたのです。それだけでこんなに血色がよくなるなんて想像もできませんでした。メニューが進むほどに手が温かくなり、軽くなっていくのも感じました。こんな経験は初めてです」

くのも無理はありません。ブノワ氏が触れた箇所からまるで光が射すかのように明るくなるのです。実は爪を磨くだけで血行を良くすることができ、美しい爪へと導くのだといいます。その技術を確かなものにするのがプロダクトの品々。手足と爪をいたわるために生み出された『レベレンス ド バスティアン』はゴンザレス氏の哲学を物語るにふさわしい、こだわり抜いた品々です。とえば爪磨き用クリームの『ネイル ブライトネス』はマザー オブ パールを配合した贅沢さ。天然素材が爪を艶やかに整え、健康的な輝きと光沢を引き出します。仕上げはマッサージ。筋肉を解し、正しい位置に戻します。

「ザ・ペニンシュラ東京という格式が高いホテルが提案するスパメニューですから当然、優れたメニューのはずだとは思ってました。でも、50分で20,000円を超える金額と聞き、正直”高すぎるな”と思っていたのも事実です。でも、終わった今、50分で得た価値はその何倍にも感じています。こればかりは受けてみないと実感できないかもしれません。だからこそ、一度やってみたら? と勧めたいです」

そう言って加藤さんが差し出した指はまさにピカピカ。水分も補われてふっくらとし、肘から下は血が通いまさに生き返ったような印象です。手の年齢そのものも若返ったように見えます。

◆(左)施術前/(右)施術後

「まるで職人のようなブノワさんの技術と紳士的な対応も気に入りました。立ち仕事のため、足のダメージも気になるところです。これからも続けて行きたい手入れですね」

ご満足いただけ男性スパファンをひとり獲得。さあ、男性もためらうことなくスパへ! 次回は新たなスパビギナーにバトンタッチしてお送りします。

■ザ・ペニンシュラ東京 ザ・ペニンシュラ スパ
住所:東京都千代田区有楽町1-8-1 6F

電話番号:03-6270-2299
営業時間:10:00~22:00
定休日:無休
予約:予約制
問い合わせ・予約メールアドレス:spaptk@peninsula.com
ザ・ペニンシュラ スパHP:https://www.peninsula.com/ja/tokyo/wellness/luxury-hotel-spa
ザ・ペニンシュラ東京公式HP:https://www.peninsula.com/ja/tokyo/5-star-luxury-hotel-ginza


写真・文:泉美咲月(Satsuki Izumi)

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