駆け抜ける世代はもう過ぎ去りました。休むこと、時に立ち止まること、なにより旅をすることは今だからこそ大切なのです。目指すは近くて実は未知なる土地、アジア。Asian Journey、特別だけど手に入りやすい旅、なにより「楽しかった」「行ってよかった」と思える国、土地、ホテル、ご紹介します。Asian Journey第一弾はフィリピンの美しい楽園、ボホール島にご案内します。
ボホール島でみつけた! おいしいオーガニックチョコレート
ボホール島のお土産といえば世界最小のメガネザル・ターシャや観光名所・チョコレートヒルズの関連商品が広く知られています。しかし実はこの島の伝統産業や農業から生まれた素敵なお土産があります。
◇ボホールの人々の毎日に欠かせないシクワァテ(チョコラテ)の素、タブレヤ
そこでまずおススメしたいのはおいしく健康を助けるカカオ製品。とくにこの地方ではシクワァテと呼ばれるチョコラテを毎朝飲む習慣が代々続いています。なかでも「砂糖を入れないシクウァテは健康に良い」といわれ、Tableya(タブレヤ)というスーパーなどで手軽に入手できるタブレットタイプのチュコレートをお湯で溶かして飲みます。
Tableyaでおススメはチョコレートヒルズのカカオ農園で栽培したオーガニックカカオ製「DALAREICH CHOCOLATE HOUSE(ダルリッチ チョコレート ハウス)」の製品です。まだフィリピンでは少ないオーガニック栽培を使用し安心で良質。しかもカカオ成分100%の商品が豊富に並んでいますし、お値段も魅力的。たとえばDalareich Tableya(ダルリッチ タブレヤ)は13ペソ(スモールタイプ・5回分程度 約28円程度)と驚くほど安く、気軽に毎日の暮らしに取り入れることができてしまいます。
ダルリッチ一家が伝えるボホール島チョコレート
自社所有であり、ボホール島唯一のチョコレート工場では200ペソの入場料で見学や試飲、購入を行っており、ボホール島やフィリピンのカカオの歴史、親子二代でチョコレート作りに取り組んでいるダルリッチ家のことについても知ることができます。家族がチョコレートの製造業を始めたのは1994年のこと。わずか5キロのカカオを使ってお父さんが手作りしたタブレヤを、お母さんが掃除婦をして家計を支えつつ手売りするという、ささやかな家族経営からスタートしました。
その娘であり現在マネージャーを務めるダルリッチ・ポロットさんがアジア・アンド・ザ・パシフィック大学を卒業後、ご自身が学んだマネジメントを活かしてチョコレート専門店、Dalareich chocolate Houseを設立。各種商品の開発、パッケージデザインの工夫などをこらし新たなボホールの名物へと育てあげようとしています。
◇素朴なタブレヤだけでなく板チョコ、デザイン性のある製品にも取り組んでいる。直売ならではのお得なセット(600ペソ)も販売している
しかしダルリッチ家の奮闘に反してボホール州のカカオ産業は衰退を辿る一方。島には100年を超えるカカオの樹木もあり、自然に恵まれ栽培に適した場所ではありますが、収穫に少なくとも2年はかかるため手間暇がかかりすぎる上、収入も少ないとあってお米やフルーツ農園に鞍替えする農家も少なくないというのです。そこでポロットさんは父母の努力と情熱が詰まった家業を受け継ぎつつ、ボホールのカカオ産業を促進する協会の代表も務め、カカオ農家の育成や保護に取り組んでいます。
Dalareich chocolate Houseを訪ね、想いのこもったチョコレートを口にすると、彼女のセンスと熱意がボホールの農業を動かす日がそう遠くない予感をさせてくれます。工場見学以外にカカオ農園ツアーも開催しており予約をすればどなたでも参加することができます。ぜひボホール観光の折にお訪ねください。
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※価格は2018年1月の取材時のものです。
レート:2018年5月現在 1ペソ=2.12
■Dalareich Chocolate House
住所:0091J 6300, Bukid Dr, Dakabayan sa Tagbilaran, Lalawigan ng Bohol
電話番号:+63 38 411 2661
問い合わせ 予約先URL:http://dalareichchocolatehouse.com/contact-2/
公式URL:http://dalareichchocolatehouse.com/
Facebookページ:https://www.facebook.com/dalareichchocolatehouse/
※工場や農園見学は予約制です。人数制限もあるため、前もってお申込みください。工場を兼ねているため外観ではわかりにくい建物、立地にあります。お訪ねの際は鍵が閉まっているためインターホンをご利用下さい。
【バックナンバー】
【Asian Journey1-1】Introduction 今行くべきフィリピン、ボホール島
【Asian Journey1-2】初めてみるターシャ、チョコレートヒルズが感動を運ぶ、ボホール島の魅力
【Asian Journey1-3】エコツーリズムを気軽に体験 ボホール島のリバー アクティビティ
【Asian Journey1-4】Voyagerホテルセレクション 我が家のようなリゾートホテル、ボホール ビーチ クラブ
【Asian Journey1-5】ダルリッチ チョコレート ハウスのオーガニックチョコレート <ボホール島の最新土産>
【Asian Journey1-6】トゥビゴンのランチョンマット&アンティケーラのバスケット <ボホール島の最新土産>
【Asian Journey1-7】Voyagerホテルセレクション 隠れ家でリゾートを満喫 エスカヤ ビーチ リゾート&スパ1
【Asian Journey1-8】Voyagerホテルセレクション スパで癒しの休日 エスカヤ ビーチ リゾート&スパ2
【Asian Journey1-9】夢に見たアイランドリゾートを実現 奇蹟と感動の楽園、ボホール島のマリンアクティビティ
【Asian Journey1-10】 午前中からバカンスを開始! フィリピン航空で行く 楽園、ボホール島
■情報はアイコンをクリックしてボホール州観光局(英語)、フィリピン航空で
協力(順不同・敬称略):フィリピン政府観光省/ボホール州観光局/フィリピン航空
写真・文:泉美咲月(Satsuki Izumi)
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